マーケティングに使いたい!パレートの法則

売上、顧客、交通量、銘柄、税金、仕事の成果、などなど。これらは一見してなんの繋がりもない言葉の羅列のようにみえるかもしれない。

世の中には不思議な法則というものが多く存在しているが、今回ご紹介するパレートの法則もその一つだ。

結論から述べると、このパレートの法則は2;8の法則とも呼ばれ、全体の内8割はそれを構成する2割のものが担っているという法則だ。

今回はこの法則を自社のマーケティングにどのように活用していくか。という事を含めて確認していきたい。

パレートの法則とは?

すでに結論は前述したが、あれだけではいまいちよくわからない。というのが正直な意見だろう。

例えばこういう事だ。冒頭の単語を引き合いに出せば、商品の売上の8割は全商品のうち2割の人気商品が作っているし、売上の8割は2割の顧客が生み出し、町の交通量の8割は2割の道路から、税金の8割は2割の人間が納め、仕事の成果の内8割は費やした時間全体の2割が作っているのではないか?という法則だ。

ちなみにこの法則は1986年にイタリアのヴィルフレド・パレートという経済学者がう提唱した事からこの名前が付いた。

こういった法則は絶対にその通りになっている、という事はない。もちろん企業や業界、商品によって割合は様々だろし、まったく思い当たる節が無いという企業も存在するかもしれない。

しかし、絶対にないとは言い切れないだろう。企業は健全な経済活動を行い、利益を出し、企業がずっと存続していく事が大きな目的だ。

その為には売上を上げる必要があるが、大口の顧客もいれば、口うるさい反面あまり売上に貢献してくれない顧客がいる事も事実だ。

そこには一定の割合が存在する。

 

パレートの法則の具体例

出典:www.flickr.com

この法則を何にでも「偏りが発生する」という捉え方をした場合、数字という決定的な事実が出ている事もある。それがyoutubeだ。

全くこの名前を聞いた事がない。という人の方が珍しい世の中になったが、補足をしておくと誰でも無料で自分の動画を投稿して世界中の人に見てもらう事が出来るサービスだ。

また、自分で配信した動画が何万、何億回も見られるようになると、働かなくても好きな事をして不労所得を得られる。という事で日本でも人気の職種の一つになり始めている。

余談ではあるが、現在の小学生の将来なりたいものランキングトップ3にyoutuber(ユーチューバー)がランクインしているそうだ。もしも自分の子ども達の中で、この商売に憧れる子どもがいれば、是非、これから確認する割合を思い出して注意してあげてほしい。

さて話を元に戻して、このように人気の職種であり、一攫千金を夢見る未来のyoutuberたちが、今この瞬間にも生まれようとしている昨今であるが、youtubeの視聴時間と動画の関係性を検証すると驚くべき事がわかる。

Youtubeは毎月、実に10億人以上のユニークユーザーがアクセスをしているが、実際に視聴されている動画は投稿全体の1%に満たないそうだ。

しかも驚く事に、毎月の動画視聴時間が60億時間に上るにも関わらずだ。多種多様な人間たちが、しかも文化や言語も全く異なっていても動画の視聴には偏りがあるのだ。

何を当然の事をいうのか。と思う方もおられるかもしれないが、この法則はつまりそういう事なのだ。

また、こういった法則を紹介する時に否定的な見解をする方が必ず一定数はいる。例えば先のyoutubeであれば2:8の法則ではなくて99:1の法則ではないか?などといった事を言い出すものたちだ。

そして一定数いる。という文言の通り、そういった方に限って、すでに自分達もこのパレートの法則の一部になっている事に気付いていない。

是非ともお伝えしておきたいが、パレートの法則は全ての事象がその通りになる。という事を言っているのではない、物事には「偏り」が存在するという法則だ。

そして我々に必要な事はパレートの法則が如何に合っているかを検証する事ではない。この法則を如何にして「活かす」かという事だ。

 

パレートの法則をマーケティングに活かす

例えばこの法則をマーケティングに活用するとすれば、

1、自分の属している業界の売上の8割は2割の大手が生み出している。

2、自分の会社の仕事量の8割は2割の人材がこなしている

3、売上の8割は2割の営業が生み出している。などが考えられる。

一番目の項目は、自社の今後のマーケティング戦略の策定に効果があるだろう。自分達は大手が握っている8割を得るために大手に対抗するための施策を行ってみるのか。あるいは大手からみれば、落ち葉拾いともいえる残りの2割を得るために施策を打つのか。

営業やマーケティング経験者の方は、大手と戦うための施策、大手と戦わない施策が全く異なったものであると理解できると思う。

せっかくなので、こういった施策の策定時によく使われる言葉も一緒に紹介しよう。それがレッドオーシャン・ブルーオーシャン戦略という言葉だ。

レッドオーシャンはその分野がすでに飽和状態であり、ニーズも多いけれどライバル も多い分野で、ブルーオーシャンはニーズはまだ少ないがライバルも少ないという事だ。

レッドオーシャンで成功を収めた例といえばソフトバンクの孫正義さんだろう。彼はわずか3名の従業員を従えて事業を始めた。

そして大手という後ろ盾もなく、NTTやAU(KDDI)が携帯電話利用者のほとんどを手中に収めている業界において、卓越した経営手腕によって今の地位を築いた。

携帯電話業界においてブルーオーシャンの例を挙げれば、これはiphone以外にないだろう。それまで画面を触って操作するという発想も無かった、携帯電話というものに革新的な技術とアイディアで世界中の消費者のニーズをかっさらった。

この二つの事例から、同じ携帯業界でありながらソフトバンク社とアップル社の戦略は全く違ったものであるとご理解いただけるだろう。

この2社は自社の持っているリソース(ヒト・モノ・カネ)から考えられうる最高のパフォーマンスをして互いに成功を収めているが、一方は革新的な「モノ」によって新しいニーズを生み出し、一方はすでに飽和状態だった業界でのし上がった。

 

パレートの法則をマーケティングに活かす~~その2~~

出典:www.flickr.com

話を戻そう。続く、2番目の項目であれば社内の人事評価に役立てる事が出来るだろう。8割の仕事量を生み出しているは誰なのか?

それがわかれば彼らを優遇する事も出来るだろうし、御手手つないでゴールするような年功序列の評価制度が、今の世の中にどれだけかけ離れているか理解する事が出来る。

3番目も2番目と同じだ。誰が売上をあげているのかわかれば、優秀な営業に然るべき報酬を上げる事が出来るし、彼のやり方を全社で共有できれば、あるいは8:2の法則は崩れて、今よりも数字が稼げる優秀な人材の割合が増え、会社全体の売上が底上げされる可能性もある。

つまりこの法則の使い方というのはこういったものだ。

企業のヒト・モノ・カネには上限が絶対にある。どのように大きな企業であれ、少なからず選択と集中を行って、経営を行っていく必要があるのだ。

そこで、何に注力をして、何を切り捨てるのか。パレートの法則はそういった考え方の一つを導き出す指標となるのだ。

 

まとめ

起こりうる全ての事象には、必ずといって良いほど理由が存在する。一見すると理由がないように思えるものにだって存在しているのだ。

例えば、おばあちゃんの知恵袋やことわざも現代の科学が、次々と理由を解明し始めている。とはいえ、もちろん全ての理由が解明されているわけではない。

特に企業活動など目に見えず、たくさんのステークスホルダーが存在している分野では、物事の理由を解明する事は不可能に近い。それでも出来うる限り計算をし、未来の予測を立てるには「割合」が重要な意味を持つようになる。

パレートの法則を活用して、自社の内部統制や戦略策定を行う事は企業のリソースを最大限に使って、最大の利益を生み出す可能性に満ちている。

【執筆】 山田博保 Yamada Hiroyasu

一級建築士としての経験を活かしたWEBサイトを複数運営。内装工事マッチングサイト「アーキクラウド」創業者。WEBマーケティングとテクノロジーの力で建築業界に新たな価値を提供する活動を行う。を目指す方に向けて情報発信を行う。詳細は公式メールマガジンよりFacebookはこちら

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